アナ雪2感想(ネタバレあり)

1800円払って見に行きました。面白かった。

ディズニーの続編なのにキャラクターの成長に違和感ないぞ…!?という不思議な気持ち。

あと歌声の力強さが素晴らしいのでぜひ映画館の大画面、大音量で一回は観てほしい。

 

一作目はエルサ:親の支配からの脱却、アナ:独りよがりを直す、クリストフ:他人と関わるという課題が明示されずに組み込まれてた。確かに従来のディズニープリンセスからの脱却という大きい側面もあったんだろうけど、キャラクターの成長に焦点を当てないと変な物語に見えた(女性解放運動だとか女性の地位向上、同性愛の暗喩だとかの感想をよく読んだ)。

プリンセスの物語だから主人公が女性であるというだけで、一作目も二作目も伝えたいテーマはおそらく「自立」で、ディズニーアニメを鑑賞してくれる少年少女へのメッセージ。そんな壮大な暗喩がこめられてる物語じゃない。

ラプンツェルよりも生々しく描いた親の支配、ラプンツェルは他人と接する機会が無かったのにめっちゃ良い子に育ってるので、そこをよりリアルにしたキャラクターたちだということに気がつかないと続編はつまらないだろうなと思いました。

 

今作は冒頭でオラフが「大人になる」「変わらないものはない」、序盤でトロールが「今できる正しいことを一歩ずつ進めていく」といい、中盤で歌に組み込まれてるし、最後は目に見える形で表現されてるしでかなりわかりやすく描いてきたなーという印象。

 特にアナがわかりやすくて、序盤は変わらないでいてほしい・特にエルサに対して変化しないでほしいと思っていたけど、ダムの破壊・結婚・女王になる(姉=家族からの自立)と二作目のテーマを体現してる。

エルサは一作目二作目を通じて「自立」を描いているキャラクターだなと思った。親の支配から脱却、それでも姉・女王という立場から逃れられずに仮面をかぶっていたけれど、ありのままの自分でいられる場所を見つけて自分を肯定できるようになる。別のコミュニティに所属したけど、アナ=家族は変わらずに愛してくれてつらくなったらいつでも帰ってこられるということ(最後の手紙)を描いてる。

 

今作で一番良かったと思ったのは、選択に幅があることを示してくれたこと。人・人のペアじゃないのでちょっと違うけど、モアナ、シュガラ、トイスト4と内面に惹かれてるだけで恋愛じゃありません!!!!独りで生きてく強い女最高!!!!みたいな主張が強くてね。

エルサみたいに恋愛に興味がなくても幸せだし、アナとクリストフみたいに恋愛に興味があっても幸せだよってやってくれてよかったなーと。

 

まだ字幕で一回しか見ていない。吹き替えは見る気分だったら見ます。吹き替えの訳が前作より良くなってるといいけど。

 例えば今作のイントゥ・ジ・アンノウンは吹き替えだと前作レリゴーがありのままのという歌詞にしたからか今作CMでは謎の声が誰なのか知りたいから未知の旅へ行こうとなってるけど本来レリゴーは自暴自棄になってる歌で、今回で私が誰なのか謎の声は知っているのか、知らない世界はありのままの私を受け入れてくれるのかじゃないのかなとかね。吹き替えの歌詞全部知らないからきちんと聞けば筋が通るようになってるのかもしれないけど。

吹き替えは訳が雑ってよりは映像技術が上がって口元がより鮮明になってるから字幕じゃないともう苦しいのかもね。

 

シュガラ2やトイスト4はこのテーマをこのシリーズを使ってやる必要あった?って感じだったけど、アナ雪2は続編である意味が見いだせるのでよかったです。