シン エヴァンゲリオン劇場版感想(ネタバレあり)

※この記事は2021年3月10日に初観賞して帰宅してそのまま書いたものです。ネタバレ防止のためにも劇場公開日の三か月後に記事公開日を設定しています。

 

エヴァ最新にて最終作、観てきました。

まずは素晴らしい作品をありがとうございました。

 

賛否両論ありそうだけど、私は好き。

 

ただし、テレビシリーズ、旧劇、漫画、新劇を履修したからであって今回の劇場版だけを追ってる人にはこの感動が伝わりにくいのかもな~とは思いました。

テレビシリーズと旧劇に関しては高校時代にTSUTAYAでちまちまDVDを借りてました。漫画は単行本買ってました。あと鋼鉄のガールフレンドっていうたぶんゲームソフトのコミカライズを読んでました。ゲームは未履修。

旧劇をブラッシュアップした上で描きたかったこと、やりたかったことをやりきったのかな。

新しい技術を使って新しい物語になって、今まで通りじゃないけど、でも今までの物語を無かったことにはせずに全てを抱え込んで前に進んでいくということを感じました。少なくとも私には今までのように放り投げて終わりじゃなくて、ちゃんと監督自身の"落とし前"をつけたように感じます。

 

旧劇とところどころ手法が一緒なんだけど、当時以上に技術がふんだんに使われて凝ってるのがすごいよくわかりました。キョダイマックスレイとか、線画になる波打ち際のシーンとか。睫毛ばっしばしだし、線画なのにめっちゃヌルヌル動いてます。すごい。

 

全部解説してって言われるとそれはできないんだけど、伝えたいことはわかったし、キャラがテレビシリーズから像があまりブレてなくていいな~って感じでした。

ゲンドウはユイに会いたかった。ユイはシンジを守りたかった。冬月はユイに会いたくてゲンドウの可能性にかけた。レイとカヲルはシンジに幸せになってほしかった。アスカは他者からの承認が欲しかった。

シンジは例え自分が傷ついてもいいから他人との違いを認めて共に生きることで認め合う喜びを感じたい。

例え絶望にまみれていても人間の可能性はどこまでもあること、エヴァのいる世界から現実に戻ってくること。これは漫画版も概ね一緒ですね。

並行世界であっても途中経過や辿り着く未来が少し違うだけで、そのキャラが選択する信念って言えばいいのかな、それは同じ。時間を巻き戻すことはできない。生きてる我々は足を前に進め続けるしかない。そこには絶望ばかりじゃなくて希望もあるよって。

 

今作を観たあとはQも好きになりました。嫌いだったわけじゃないけど、起承転結の転だけを見せられても何もわからないってことがよくわかりました(笑)

前編後編にわかれた映画があまり間を置かずに公開されてるわけを理解しましたね…。

それからこれは個人的な話ですが、劇場版銀魂THE FINALを少し前に観たのでゲンドウが喋るとマダオを、カヲルが喋ると桂が浮かんでしまってダメだった。

 

あとはアスカが惣流から式波に改名されたわけがようやく判明しましたね。今作はアスカもまた、レイと同じようにデザインベビーだったと。似て非なる者だとは思いますが。詳しい考察は別の人にお願いします。

「~波」が全員そうなのかなって思ったんですけど、アスカがマリのことをコネメガネって呼んでるからシンジと同じようにマリはエヴァの呪いを受けてるだけ?それならラストでシンジとマリの二人だけが大人になってるのも納得なんだけど。

同じデザインベビーだったらアスカはレイを初期ロットって呼んだみたいにマリのこともそういう感じで揶揄すると思うんですよね~。わざわざコネってつけてることは漫画版の設定を引き継いでてかつクローンじゃないと考えてるんだけど。真希波が開発した「~波」シリーズで、だからアスカは「姫」呼びなのかな?とか考えてました。

 

エンディングは不意打ちでした。でも新劇エヴァっていえばやっぱりこの曲って感じだったし、歌詞の内容がまさにそれ!って感じだったので最後まで感動してた。シンジやゲンドウだけじゃなくてエヴァの登場人物全員、あなたの隣にいたいだけなんだよね。それはどこでもいいよと。

 

最終回発情期現象は起きてたけど、個人的にはみんな幸せになってくれればそれで嬉しいよって感じ。でもアスカのケンケン呼びは唐突すぎて笑った。苗字じゃなくて名前の方でケンスケって呼び捨てならともかく唐突に愛称で呼んでるから一瞬誰のこと指してるのかわからなかったですね。ん!?って感じ。次の場面ですぐにわかったけど。

ラスト、シンジがいるからこそ存在するレイとカヲルの二人が大人になったシンジに目線も合わせないってところが円環の理から解き放たれたことを描写してていい感じですね。というか今回ユイの髪が短くて(死者)、レイの髪が伸びて長くなった(生存者)みたいなわりとわかりやすい描写が多かったのもきちんと終わらせるぞって意気込みを感じました。

 

こんなところかな。情報量多かったのでもう一度観に行く予定です。序破Qに加えて、旧劇だけは復習しようかな~。

 

さよなら、全てのエヴァンゲリオン。そしてありがとう。